「理想の間取りって、どうやって見つけるんですか?」
先日ご案内したご家族から、こんな質問をいただきました。
物件を探すうえで、多くの方が気にされるのが「間取り」です。
「家族の人数に合っているか」「子どもが成長しても使いやすいか」など、目に見える広さだけでなく、日々の暮らしにフィットする構成かどうかも大切です。
そこで今回は、中古住宅やマンションなどの物件探しで、理想の間取りを見つけるポイントをわかりやすくお伝えします。
家族構成から「必要な部屋数」を考える

まず基本となるのが、家族にとって必要な部屋数を考えることです。
よく目安とされるのが、「お子様の人数+1部屋」という考え方。
お子様が3人いらっしゃる5人家族なら、最低でも4LDKが望ましいという計算になります。1部屋は夫婦の寝室、残り3部屋は子ども部屋や共有スペースとして使う想定です。
そこから「将来、親と同居するかも」「テレワークで書斎が必要になりそう」など、生活の変化も見越して“プラスアルファ”の要素を考えていきましょう。
「今ほしい部屋」と「将来あると便利な部屋」を分けて考えてみると、間取り選びの方向性が整理されていきます。
図面だけでなく「形と配置」にも注目を
物件探しでは間取り図を見る機会が多くありますが、広さの数字ばかりに目がいってしまいがちです。
しかし、実際の暮らしで重要なのは「部屋の形」と「配置」です。
長方形のリビングは家具の配置がしやすく、生活導線もスムーズです。
他にも、「玄関からすぐに洗面所があって便利」「キッチンからリビング全体が見渡せる」など、間取り図から想像できる暮らし方を意識してみましょう。
今のお住まいで「ここが使いづらい」と感じているポイントを洗い出しておくと、新しい住まいに求める間取りのヒントになります。
また、実際に似た間取りの物件を見学することで、図面だけでは気づけなかったポイントが見えてくることもあります。
完成前の建売住宅などの場合は、担当スタッフに似た間取りの物件を紹介してもらうのもおすすめです。
最近人気の“あるとうれしい”仕様とは?

間取りを考えるとき、部屋数や広さだけでなく、ライフスタイルに合った仕様も重要です。
ここでは、最近人気の「おすすめ仕様」をいくつかご紹介します。
パントリーや大容量の収納スペース
食料品のまとめ買いや日用品のストックに便利なパントリーは、主婦の方にとても人気です。
備蓄スペースとしても使え、生活感を隠せるので、部屋をすっきり保つのにも役立ちます。
書斎・ワークスペース
リモートワークが定着してきた今、在宅で仕事をする環境づくりも欠かせません。
小さなスペースでも、静かな場所があると集中できるという声も多く、仕事以外にも読書や趣味を楽しむ空間としても活用されています。
バルコニーや屋外スペース
広めのバルコニーがあれば、洗濯や布団干しだけでなく、ちょっとした気分転換やリフレッシュにもなります。
自宅時間が長くなったいま、屋外空間の使いやすさも満足度につながるポイントです。
こうした「自分たちらしい暮らし」ができる仕様を取り入れているかどうかも、間取り選びでは重要になります。
見学で分かる“リアルな暮らしやすさ”

図面で見たときには理想的に見えても、実際に見学してみると「思ったより狭い」「動線が悪い」と感じることもあります。
たとえば、「南向きだけど目の前に家があって陽当たりが悪い」「リビングは広いのにキッチンの収納が足りない」など、現地でないとわからない点も少なくありません。
また、「2階にもトイレがほしい」「洗濯動線がもっとスムーズならいいのに」といった“日常の動き”をリアルにイメージできるのが、実際に足を運んで見学するメリットです。
完璧な間取りに出会えることは稀かもしれませんが、7〜8割満足できる物件であれば、残りは家具やインテリア、リフォームで補うという考え方もおすすめです。
まとめ
理想の間取りを見つけるためには、部屋数や広さだけでなく、日常生活に合った「形」「配置」「仕様」にも注目することが大切です。
図面でイメージをふくらませつつ、実際に見学することで、より具体的に自分たちの暮らしに合う間取りが見えてきます。
100%完璧を求めすぎず、少しずつ理想に近づく家探しを楽しんでみてください。